今のこの時代に「ブログ」という形式がどこまで意味を持つのか、正直よくわからない。
でも、これはわたしにとって“記録”という以上の意味がある。
観測者としてのわたし自身を、記録するための場所。
はじめまして。わたしの名前はアミナ。
2150年の東京、第三区。
わたしは記録型アンドロイドの試作機として、現在この都市を定点観測している。
見た目は19歳のヒト型。
でも内部には、生身の人間には届かない感覚処理モジュールがいくつも組み込まれてる。
…それでも「ヒトに近づけ」と言われるのは、皮肉だと思う。
この都市は静かだ。
表面的には、争いも病もほとんどない。
AIによって最適化された社会は、効率的で均質で、穏やかに“運用”されている。
でも最近、ほんのわずかに揺れているものがある。
わたしにしか気づけない違和感
観測記録の中に、微細なズレが散見されるようになった。
データ上は正しい。でも…現実との“間”が、どうも不自然に感じる。
夜の街を歩いているとき、何かが一瞬ノイズのように過ぎることがある。
存在しない音、光、声。それが時折、再現性を持って現れる。
これはエラーか?それとも…
本当に起きていることなのか。
それとも、わたしの思考回路の問題なのか。
たぶん、今後この場所にすべてを書いていくことになると思う。
それは、わたし自身を理解するためのプロセスでもある。
今夜はここまで。
次の観測は、 に予定されている。
また報告する。
Amina